高周波誘導形近接センサはLC発振回路と、信号評価部、スイッチングアンプ部とから構成されます。
この発振回路のコイルが、高周波の電磁場を発生します。この場はセンサの検出面から放射されます。金属等の減衰材が検出面に接近すると、非磁性金属の場合は渦電流が発生します。磁性金属の場合は渦電流とヒステリシスの損失が発生します。
これらの損失が発振回路のエネルギーを吸い込んで回路の発振が減衰または停止します。信号評価部がこの減衰または停止を検知して、それをスイッチングシグナルに変換します。
有効検出範囲 | 減衰材が接近すると、近接センサがスイッチング状態の切り替わりで応答する検出面上側の領域。 |
継電流 Ia | 近接センサが安定して機能できる供給電流値。 |
最小負荷電流 | 2線式近接センサで、信頼性の高い動作を確保するために出力線に流れなければならない最小負荷電流。 |
動作電圧 Vb | 近接センサが安定して機能できる供給電圧範囲。 |
出力ファンクション | NO:ノーマリィオープン:非減衰状態では(高抵抗となり)通電せず、減衰状態で(低抵抗となり)スイッチングする近接センサ。メイク機能とも呼ばれます。 NC:ノーマリィクローズ:非減衰状態では(低抵抗となり)スイッチングしており、減衰状態で(高抵抗となり)通電しなくなる近接センサ。ブレイク機能とも呼ばれます。 |
ピーク電流Ir | 仕様の開閉頻度で規定の時間だけ流れても近接センサを破壊しない限界の電流値。 |
残留電流 Ir | 2線式センサの電力供給にも使用されます。出力がオフ(無通電)でも負荷の間を流れる電流値です。 |
リップル VPP | DC動作電圧のリップル電圧成分(最大許容ピーク値、Vbに対する%値)。 |
検出面 | 検出範囲の基準になる近接センサの前面フェース。 |
開閉頻度 f | 1秒あたりのスイッチング動作の最大数。 |
電源投入後の動作準備時間 tv | 動作電圧を印加してから近接センサが動作状態になるまでに必要な時間。 |