同軸照明の課題への対策
① ゴーストの発生 → 現象:画像が2重に撮像される
② 収差の影響 → 現象:ピントが合わず、解像力低下
① ゴーストへの対策
- ● ゴーストとは
- ハーフミラーの内部で反射した光がカメラで撮像され、画像が2重に写る現象のことです。
ハーフミラーに厚みがあるほど、2重画像のずれが多くなります。
- ● ハーフミラーを薄くすることで得られる効果
- ハーフミラー内部で反射する光のずれ量が小さくなり、ゴーストの発生位置が本来の画像と近くなります。
その結果、2重画像のずれも小さくなり、画像として無視できるレベルとなります。
② 収差による解像力低下への対策
- ● ハーフミラーの厚みによる影響
- 同軸照明を使用すると、ワークに反射した光がハーフミラーを通過する際に「収差」と呼ばれる現象によって、カメラのピントが合う距離が撮像画像の縦・横で変わります。
ハーフミラーに厚みがあるほど、縦方向にピントを合わせると横方向のピントがずれ、横方向にピントを合わせると縦方向のピントがずれます。
よりピントの合った画像を得るために中間点でピントを合わせますが、縦・横ともにベストのピントではありません。
- ● ハーフミラーを薄くすることで得られる効果
- 縦方向・横方向のピントの合う距離が近付き、ピントずれが少なくなるため、ピントの合った画像が得られるようになり、” 解像力” が改善します。