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Quickコードカタログの
4ケタコード

【2】異品種混入検査

日販品などの多品種混合生産ラインにおいては、頻繁に段取り替えが必要となるが、この際に間違って他の品種が混入することがある。異品種混入は、パッケージやラベルの色や形をカラー・パターンマッチングタイプの画像センサで、あらかじめ登録しておいた基準画像とマッチング検査することで可能になる。バーコードが印刷されている製品であればバーコードリーダという選択肢もある。

<即席めん蓋の異種混入検知>

複数種類あるカップめん蓋のデザイン違い(色、パターン)をカラー・パターンマッチングタイプの画像センサで判別する。

<日用品の異種混入検知>

画像センサの例からは外れるが、バーコードリーダを使っても異品種混入検査は可能。照合器にあらかじめ登録した製品情報と実際の製品のコードを照合してOK/NGを判別する。

【3】印字検査

財団法人食品産業センターの統計では、2009年の食品事故のうち印字に関わる事故が1/4以上も発生しているが、実は防ごうと思えばすぐ効果を上げられるのも印字事故である。内訳としては、「期限の誤表記」が実に8割以上を占め、次に「記載もれ・貼付もれ」、「印字不明瞭」と続く。ひとたび印字不良の商品が市場に出回ってしまうとリコールは免れず、商品回収による直接損失と信用失墜による間接損失が大きくのしかかることになる。「期限の誤表記」「印字不明瞭」は文字認識タイプの画像センサで、「記載もれ・貼付もれ」はパターンマッチングタイプの画像センサで検査を行う。

<賞味期限の印字チェック>

日付印字を文字として読み取る「文字認識(OCR)検査」や、目視で読めないレベルの「文字欠け検査」などが文字認識画像センサで可能。最近は製造ライン上の個装箱だけでなく、流通からの要望の高まりを受け、出荷ラインでの段ボール印字の検査需要も多い。

<包装機上の印字チェック>

ピロー包装機や充填包装機、バンドシーラーなど各種包装機械に文字認識画像センサを搭載して印字検査を実施。基本的にはどのような包装機にも後付け可能である。

<複合検査>

同一工程で異なる機能のカメラ(文字認識対応、パターンマッチングタイプ)を複数台配置することで、1コントローラで複数の検査が可能となる。図は、容器側面のカメラでストロー有無検査を、裏面のカメラで容器の方向を、天面のカメラで賞味期限の印字をチェックする複合検査例。

<バーコードデータと印字データの内容照合>

日付や製造番号などの「印字データ」と「バーコードデータ」を文字認識画像センサとバーコードリーダで連動チェック。期限の誤表記を防止するため、最近ニーズが増えてきている検査の一つである。

今回、3カテゴリの検査に絞って活用例を紹介したが、画像センサの使い方は、検査対象や使い手の創意工夫に応じて無限大と言っても過言ではない。生産ラインの品質向上と検査コスト削減のためにも、今後はぜひ画像センサの活用を検討いただきたい。


「食品工場長」〈日本食糧新聞社〉 2010年12月号(No.164)寄稿原稿

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